引用元:西日本スポーツ
競泳男子200メートル平泳ぎの元世界記録保持者、渡辺一平(トヨタ自動車)=大分県津久見市出身=が、11月5、6日の日本社会人選手権(佐賀市・SAGAアクア)で長水路では1年ぶりに得意の同種目に臨む。「タイムより泳ぎを重視したい」と来年につながる内容を意識する。
昨年の東京五輪代表を逃し、再起を期した今年は年明けに左膝を負傷して世界選手権の代表選考会に出られなかった。9月の栃木国体後、2012年ロンドン五輪で同種目銅メダルの立石諒を指導した高城直基コーチと契約。「きついところでがむしゃらに泳ぐのではなく、いい泳ぎを繰り返すことが練習と言われ、今の僕に必要と思った」とポジティブ思考で練習を重ねている。
10月22、23日の日本短水路選手権では100メートル、200メートルともに自己記録を更新。「自信につながる結果だったけど、どちらも準優勝で悔しい。まだレース勘がないので、もっと磨いていきたい」とさらなる向上を誓った。(末継智章)
来年4月に世界選手権の選考会
来年の世界選手権の日本代表は4月4~9日に東京アクアティクスセンターで行われる日本選手権で選考する。日本水連の梅原孝之競泳委員長は「パリ五輪に向けた強化を視野に入れて代表を考える」と説明。自国開催でより多くの選手に国際経験を積ませるため東京五輪代表入りに必要だった派遣標準記録より基準を下げ、日本選手権決勝で国際水連が定めたパリ五輪の参加標準タイムを突破して2位以内に入ることを条件とした。
1種目2人の枠が埋まらなかった場合は、さらに基準が低い世界選手権の参加標準タイムを突破して優勝した選手や、2位以内に入った大学生以下の若手も入れる。