入江がパリに照準 日本競泳界初の五輪5大会連続出場へ「1人目になれるように」

入江がパリに照準 日本競泳界初の五輪5大会連続出場へ「1人目になれるように」

競泳男子背泳ぎで昨夏の東京五輪まで4大会連続出場の入江陵介(32)=イトマン東進=が26日、東京都内で取材に応じ、この日で開幕まで2年となったパリ五輪出場へ意欲を燃やした。五輪5大会連続出場を遂げれば、2大会連続2冠の北島康介氏、4個のメダルを獲得した松田丈志氏を抜いて競泳では単独トップ。出場だけではなく、3大会ぶりの表彰台への思いも口にした。

熱い思いがほとばしる。強化拠点とする東京・北区の「味の素ナショナルトレーニングセンター」(NTC)の見学コースを報道陣に紹介した入江が、日本競泳界では初となる記録への挑戦を宣言。結果にもこだわりを見せた。

「競泳で5大会、五輪に行った選手はいない。1人目になれるように頑張りたい。出るだけで満足せずに表彰台を狙っていきたい」

今月、パリ五輪を目指す考えをインスタグラムで表明。6月の世界選手権で、思い入れの強い男子400メートルメドレーリレーでまさかの予選敗退となったことが現役続行の一因になったと明かし「情けない成績で終わってしまった。責任やプライドがあるので、もう一度(世界と)戦っていきたい」と力を込めた。

競泳の五輪出場は北島氏と松田氏の4大会が最多。5大会出場となれば単独トップに躍り出る。4月の日本選手権では男子100メートル背泳ぎで優勝し、大会9連覇を達成。現在も日本のトップを走り続けるだけに、パリ五輪の代表入りは濃厚だ。

今後も同種目を主戦場とする一方で、100メートル自由形など別の種目にも出場する新たな強化プランも明かした。次戦は9月17日開幕の国体(栃木)に出場予定。33歳で競技人生に幕を閉じた北島氏を年齢でも出場回数でも超え、入江が前人未到の領域へ足を踏み入れる。(角かずみ)

【データBOX】

◉…日本勢の夏季五輪最多出場は、6大会に出た飛び込みの寺内健と馬術の杉谷泰造。柔道女子48キロ級の谷(旧姓田村)亮子と重量挙げ女子の三宅宏実が5大会で続く。

◉…冬季五輪ではスキー・ジャンプの葛西紀明の8回が最多。女子の橋本聖子はスピードスケートで冬季4大会、自転車で夏季3大会の計7大会に出場した。

◉…海外勢では馬術で夏季大会に10回出場したイアン・ミラー(カナダ)が最多。

★日本の背泳ぎの現状 昨夏の東京五輪で、背泳ぎ種目で決勝に進んだのは男女合わせても入江(男子200メートル7位)だけ。今年6月の世界選手権は入江を除いて日本水連が定めた派遣標準記録を突破できず、出場すらできなかった。入江の偉業は間違いないが、若手が伸びていないのも確か。入江もSNSに「世界のレベルは種目によってはかなり上がっており、日本の競泳のレベルは置いていかれている」「パリ五輪までの残り2年間、日本チームがステップアップしていくためにも若い選手たちの台頭が必要」などと記している。

▼入江 陵介(いりえ・りょうすけ) 1990(平成2)年1月24日生まれ、32歳。大阪市出身。ベビースイミングで水泳を始め、大阪・近大付属高、近大を経て現在はイトマン東進所属。五輪は2008年北京大会から4大会連続出場。12年ロンドン五輪で3個のメダルを獲得。100、200メートル背泳ぎの日本記録保持者。178センチ。

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