飛び込み界の若きエース、初のインターハイへ「みんなと一緒に全国大会に出たい」

 水泳男子飛び込み界の若きエースが、全国高校総体の舞台に立つ。14歳で出場した昨夏の東京五輪高飛び込みで7位入賞。今春に高校生となり、3日に行われた世界選手権高飛び込みで日本勢男子初の表彰台となる銀メダルを獲得した。初の総体でも大きな注目を集めるのは間違いない。

東京五輪で日本勢21年ぶり入賞も「課題が残った」

 小学1年で才能を見いだされ、数々の名選手を育てた馬淵崇英コーチの指導を受け、地元の兵庫県宝塚市を拠点に力を伸ばした。2019年の日本室内選手権では、最年少の12歳で頂点に立って大きな話題を呼んだ。東京五輪の入賞は日本勢21年ぶりという快挙だったが、「課題が残ったまま臨んでしまい、メダルを見据えた演技ができなかった」と振り返る。メダルを狙っていた自身にとっては悔しい結果だった。 馬淵コーチは「少しの失敗も許さない完璧主義者」と評する。審判員1人あたり10点満点で評価される競技で、求める最低ラインは常に9点以上。少しでも動きにブレがあれば何度もやり直し、どんな厳しい練習にも弱音を吐かない。「強靱な体幹やジャンプ力はもちろん、精神力が並外れている」とコーチが驚く姿勢は五輪後にさらに磨きがかかった。

仲間と切磋琢磨「一人じゃないのがうれしい」

 パリ五輪を見据え、取り組んできたのが入水の技術向上だ。余裕を持って理想的な姿勢を取るには、より強く板を踏み、高くジャンプするための筋力が要る。練習拠点と離れた高校に通う新しい環境の中で、プール横のジムで筋力強化に励んできた。その成果が初出場の世界選手権で銀という最高の結果に結びつき、パリ五輪の金メダリスト候補に名乗りを上げた。 全国屈指の強豪校で仲間と刺激し合い、ともに過ごす時間を心の支えにしている。「(高みを目指して戦っているのは)一人じゃないというのがうれしい。みんなと一緒に全国大会に出たい」。高校生となって初めての夏、頂を狙う。(後藤静華)

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