仲間と泳いだ記憶、今も色あせない…インターハイは池江璃花子の「原点」

 全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)が23日、徳島、香川、愛媛、高知の四国4県を主会場に開幕する。高校スポーツ最大の祭典を前に、競泳女子のエースで東京五輪代表の池江璃花子(22)(ルネサンス)が読売新聞のインタビューに応じ、仲間とともに泳ぐ喜びを味わったインターハイの思い出、今大会に挑む高校生への応援メッセージを語った。(聞き手・後藤静華)

仲間がいるというだけで心強かった…たった1度のインターハイ

 全国高校総体には、東京・淑徳巣鴨1年だった2016年大会に1度だけ出場した。この年、リオデジャネイロ五輪で日本選手団最多の7種目に出場し、100メートルバタフライで5位入賞。計12レースを泳ぐ過密日程をこなして帰国すると、翌日に控える総体に向け、羽田空港から直接、会場の広島へと向かった。 「チームで戦うというのがすごく新鮮で。もともと忙しいのは嫌いじゃないし、むしろ、すごく楽しみにしていた」と振り返る。長時間のフライトで疲労はピークに達していたが、総体出場にこだわったのは「中学では水泳部がなく、憧れがあった」からという。 五輪帰りのスーパー高校生の凱旋レースに、会場の広島市総合屋内プールは一般観客席約1500席がほぼ埋まり、立ち見が出るほど観客が押し寄せた。「五輪に出たとはいえ、油断すれば負けてしまうことだってある。プライドのようなものを意識して泳いだのを覚えている」 ファンの期待に応え、50メートル、100メートル自由形をともに大会新で制覇。800メートルリレーでも5人抜きの活躍を見せ、チームを大会新での頂点に導いた。リレーのレース前にはチームメートと綿密な戦略を話し合ったといい、「仲間がいるというだけで心強いし、『チームのため』と思うだけで、自分が思っている以上の力を出せた。チーム力の大切さを学び取った瞬間だった」。仲間と手をたたいて喜びを共有した記憶は、今も色あせていない。

総体に参加せずとも「戦う場所は違ってもチーム」

 高校時代を通して日本を代表するトップスイマーとして活躍。遠征や合宿などで慌ただしい生活を送っていたため、2、3年では総体参加はかなわなかった。「それでも、部員たちの存在はいつも刺激になっていた」という。「戦う場所は違っても、チームとして全力で戦おう」。主将を務めた最終学年の全国総体前、全体ミーティングでそう言って仲間を送り出した。

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