海外若手の〝怪物ぶり〟がやばすぎる 競泳ニッポンに新たな壁

引用元:産経新聞

海外勢の若手がヤバい-。各所でそんな声を聞いた。6月末に終了した水泳の世界選手権の競泳は、海外の10代から20代前半の選手が世界記録や世界ジュニア記録を相次いで樹立し、大フィーバーを巻き起こした。2024年パリ五輪で日本勢に大きく立ちはだかりそうで、日本連盟の関係者は、「10代から21、22歳までが主力になっていた。海外の若手の台頭がすさまじい」と危機感を募らせている。

大会初日にいきなり新星が現れた。男子400メートル個人メドレー決勝で、20歳のレオン・マルシャン(フランス)が4分4秒28という驚異的なタイムを出し、優勝を果たした。08年北京五輪で8冠し、「怪物」といわれたマイケル・フェルプス(米国)がマークした世界記録に0秒44差に迫る好記録だった。高速水着時代の記録に肉薄し、日本のSNSでは「バケモンだ」「えぐすぎる」といったコメントが飛び交った。

マルシャンは、1998年世界選手権200メートル個人メドレー銀メダリストの父を持つ〝サラブレッド〟だ。米国を拠点に活動し、フェルプスを長年指導したボブ・バウマンコーチに師事。昨夏の東京五輪は400メートル個人メドレーで6位とそこまで目立った存在ではなかった。今大会で才能を開花させ、200メートル個人メドレーとの2冠、200メートルバタフライでも銀メダルに輝いた。

200メートル個人メドレー銅メダルの瀬戸大也(TEAM DAIYA)は大会前からマルシャンを警戒していたという。その成長ぶりには驚きを隠せず、「(差は)絶望的ではない。まずは自分がベストタイムを更新するところまで戻し、プラスアルファを磨き上げたい」と前を向いた。

男子では100メートル自由形と200メートル自由形でいずれも世界ジュニア記録を出し、1973年大会以来となる100メートル、200メートルの2冠を達成した17歳、ドビド・ポポビチ(ルーマニア)の活躍も目覚ましかった。100メートル背泳ぎを51秒60の世界新記録で制したトマス・チェコン(イタリア)は21歳とまだ若い。

女子は15歳のサマー・マッキントッシュ(カナダ)が大会の主役に躍り出た。あどけない表情とは裏腹に、レースは安定感がある。今大会は自由形、バタフライ、個人メドレーと複数種目をこなした。

400メートル自由形で銀メダル、800メートルリレー決勝は第一泳者を務めて1分54秒79の世界ジュニア記録を更新。200メートルバタフライ、400メートル個人メドレーでの2冠を成し遂げた。

2年後にパリ五輪を控え、伸びしろ十分な若手の争いが激しさを増している。今後も〝怪物〟たちから目が離せない。(運動部 久保まりな)

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